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JAMA誌から
米国のCOVID-19患者は中国と違いがあるか?
ニューヨークの入院患者5700人の症例シリーズ研究

 米国のCOVID-19入院患者の臨床特性は、喫煙率や併存疾患などが異なるため、中国の患者とは違いが生じる可能性がある。米国Feinstein Institutes for Medical ResearchのSafiya Richardson氏らは、2020年3月1日から4月4日までにニューヨーク市と近郊の12病院に入院した、連続する5700人のCOVID-19確定例のデータを分析した結果を、JAMA誌電子版に2020年4月22日に報告した。

 米国で最初のCOVID-19患者が報告されたのは2020年1月31日だった。まもなく、ワシントン州とカリフォルニア州でアウトブレイクが発生し、人口密度の高いニューヨーク州では、人口当たりのCOVID-19患者数が他の州より高くなった。4月20日の時点では、同州内で報告された患者が米国内の全症例の3割超を占めていた。

 著者らは、ニューヨーク州で1100万人が加入する医療システムのNorthwell Healthの傘下にある12病院で、ケースシリーズ研究を実施した。それらの病院に3月1日から4月4日までに入院した、鼻咽頭標本を対象とするPCR検査でSARS-CoV-2感染陽性となった全ての患者を分析対象にした。データ収集は4月4日まで行った。

 人口統計学的特性、併存疾患、家庭での医薬品の使用、入院時のバイタルサイン、入院時点の検査値、初回の心電図の所見、入院中の診断、入院期間中に投与された薬剤、適用された治療(機械的換気や腎代替療法など)、アウトカム(入院期間、退院、再入院、死亡など)に関する情報を得た。

 5700人が分析対象になり、年齢の中央値は63歳、四分位範囲52~75歳、範囲は0~107歳、女性の割合は39.7%だった。最も多く見られた併存疾患は、高血圧(56.6%)で、続いて肥満(41.7%)、糖尿病(33.8%)が多かった。Charlson併存疾患指数の中央値は4点(四分位範囲2~6点)で、このスコアは10年生存率の予測が53%であることを意味する。

 トリアージ時点で、38℃を超える発熱があったのは30.7%、呼吸数が24回/分超だったのは17.3%、心拍数が100回/分以上だったのは43.1%、酸素飽和度が90%未満だったのは20.4%、酸素吸入を受けていた患者は27.8%だった。他の呼吸器ウイルスの共感染が、2.1%の患者に認められた。

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シリーズ◎新興感染症
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