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緊急寄稿◎医師が必要と考えた場合の検査は拡大も
PCR検査を行っても免罪符にはならない

2020/04/24
岡 秀昭(埼玉医科大学総合医療センター)

 最近の新聞記事に、発熱帰国者センターへの問い合わせで、「無症状でもウイルスが陽性になることがあるのになぜ検査できないのだ」と怒声を浴びたという話があった。知り合いの医師たちから、「会社の上司から陰性証明を出してくれと言われた」との受診相談の対応に疲弊しているという話も聞いている。複数の学会や全国医学部長病院長会議などにより、入院の際や手術前にPCR検査を行うことを認め、かつ保険適応にしてほしいという要望が出ている。一部の産科医院でも分娩前にPCR検査が行われていると聞く。

 さて、ここまで頼りにされる新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)へのPCR検査は優れた検査なのであろうか。検査によって本当に陰性証明が出せる、あるいは心から安心できるためには、検査陰性で除外できる高感度の精度が求められる。しかしながら、現在までの報告から推定するとその感度は良くて70%ほどではないかと言われている1)。これはどちらかというと感度が低い検査に該当する。とてもではないが、陰性証明に使えるようなものではない。

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