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NEJM誌から
アイスランドが住民のPCRスクリーニング実施
3月半ばから4月初めの首都近郊住民のSARS-CoV-2陽性率は0.8%

 国民のSARS-CoV-2感染率を継続的に調べれば、封じ込め対策が有効に機能しているかどうかを判断できると考えたアイスランドdeCODE Genetics-Amgen社のDaniel F. Gudbjartsson氏らは、感染リスクの高い人々にPCR検査を実施すると共に、一般市民を対象に公募した人々と、ランダムに選抜した住民にもPCR検査を行った。3月半ばから4月初めまでの一般の人々の陽性率は0.8%で、経時的変化はなかったと報告した。結果はNEJM誌電子版に2020年4月14日に掲載された。

 COVID-19患者がアイスランドで初めて報告されたのは2月8日で、北イタリアからの帰国者だった。人口36万4000人の島国である同国では、年間約700万人が利用する国際空港が唯一の海外との出入り口になっている。3月19日に海外旅行者をハイリスク群に指定し、
その後3月31日までに1308人がSARS-CoV-2陽性と判定された。

 著者らは他国と同様に、感染リスクが高い国民を対象とするPCR検査を行うとともに、2通りの集団、すなわち、一般住民から公募した人々と、ランダムにサンプリングした人を対象として、PCR検査に基づくSARS-CoV-2感染者のスクリーニングを行った。また検査陽性だったサンプルを用いてウイルスゲノムの塩基配列を調べ、ウイルスの拡散と変異についても調査することにした。

 感染リスクが高い人に対する検査は2020年1月31日に開始された。対象となったのは主に、症状がある(咳、発熱、息切れ、体の痛みなど)人、感染リスクが高い国を最近訪れた人、感染者と接触した人だ。

 一般の人を対象とする、住民ベースのスクリーニングは、3月13日から4月1日まで実施した。対象は、症状がない人、または軽い風邪のような症状のある人で、アイスランド住民であれば誰でも検査が受けられると呼びかけ、検査希望者をオンラインで登録した。サンプルの採取は首都のレイキャビクで行ったため、応募者の大半は近郊の住民で、1万797人が検査を受けた。標本採取の際には、医療従事者が、最近の渡航歴や感染者との接触の有無、COVID-19が疑われる症状の有無を尋ねた。

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