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トレンド◎SARS-CoV-2の感染様式
そのPCR検査の結果の解釈は正しい?
RNAコピー数と感染性ウイルスの存在は独立している可能性

 SARS-CoV-2の検出にはPCR検査が主流となっている。しかし、PCR検査は検体内のウイルスゲノムRNAを対象としており、本来感染管理にとって必要な生きたウイルスに関する情報を得ることはできない。感染制御を考える上では感染性のあるウイルスの存在を重視すべきであり、ウイルスRNA量と感染性ウイルス量の比較情報が最低限必要とする指摘もある。

 SARS-CoV-2は主に咳で飛散する飛沫に存在し、それが感染につながるとされるが、他に糞便からウイルスRNAが検出されたという報告もある。ドイツBundeswehr Institute of MicrobiologyのRoman Wöllfel氏らは、軽症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者を対象にウイルス検出を行い、上気道由来検体からは感染性のあるウイルスが分離されるが、便からは大量のコピー数のRNAが検出される一方でウイルスの分離はできなかったことを報告した。様々な種類の検体からウイルスRNAが検出されることと感染伝播するかどうかの間の関連は、今後感染制御を考える上で重要な視点と言えそうだ。

 このドイツでの検討結果は、未編集段階での公開としてNatureオンライン版に4月1日に掲載された。

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