日経メディカルのロゴ画像

Ann Intern Med誌から
台湾のCOVID-19対策で薬剤師がマスク分配役に
サージカルマスクを住民に平等に配布するシステムを構築

 COVID-19のコントロールにおいて大きな成功を収めている台湾では、地域の薬局の薬剤師が、マスクの平等な配布から市民の不安の軽減まで、幅広く対応しているという。台湾国立成功大学のHuang-Tz Ou氏らは、当局のCOVID-19対策と薬剤師の役割についてAnn Intern Med誌電子版に2020年4月13日に報告した。

 COVID-19患者の増加が始まった非常に早い時期に公衆衛生施策を起動した台湾は、感染者の数を抑制できており、2020年4月8日の時点で、台湾の確定例は379人、死亡は5人のみだった。また、台湾国内での感染者は53人に留まっており、あとは全て渡航歴がある人々だ。

 台湾では、入国時の検疫を強化する、クラスターを発見して感染源と感染経路を速やかに同定する、といった積極的な戦略を用いている。また、人々にマスク着用、自己隔離、ソーシャルディスタンシングを義務づけ、一部に罰則も設けて、厳格に実施させている。

 台湾では2003年のSARSの流行期に、マウスなどの個人防護具を求める声が高まった。その時点で当局は、マスクを求める声は、公衆衛生上の危機に対する市民の恐怖を反映すると認識した。ゆえに今回、台湾当局の動きは早かった。COVID-19患者の増加によるマスク不足に対応するために、2020年1月末から、サージカルマスクの輸出を禁じ、国内製品の徴用を決めた。2020年2月には、マスクを医療従事者に優先的に提供する一方で、住民には平等に配布するシステムを配備した。さらにマスクの増産を図り、4月初めの時点で1日当たりの製造量は1300万枚に達した。人口2380万人の台湾において、2週間ごとに1人当たり10枚を配給できるよう、さらに増産を進めている。

連載の紹介

シリーズ◎新興感染症
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)および新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する話題を中心にお届けしています。

この記事を読んでいる人におすすめ