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Lancet誌から
COVID-19封じ込めの緩和はどうするべきか
実効再生産数が1.5未満になるような方法での実施が望ましい

 香港大学のKathy Leung氏らは、中国各地のCOVID-19感染者のデータを利用して、社会的距離拡大策のような介入を緩和した場合の感染者の再増加に及ぼす影響を推定し、実効再生産数(Rt)と確定例致死率(cCFR)を慎重に監視する必要があると報告した。結果は、Lancet誌電子版に2020年4月8日に掲載された

 中国では、1月の終わりから全土で、COVID-19封じ込めのための公衆衛生上の介入が強力に行われた。厳格な対応により新規発症者は減少したが、これまでのところ集団免疫の獲得は認められないことから、介入を緩めて、企業、工場、学校を再開すれば、患者数は再び増加すると予想される。一方で社会的距離拡大策は、巨額の経済損失、社会混乱、行動の自由の制限を伴うことから、介入強化と緩和のバランスを考える必要がある。実際に、湖北省を除く中国の一部地域では、2020年2月17日から、封じ込め策の緩和が始まっている。

 著者らはまず、2019年12月に始まったCOVID-19患者の増加の第1波の間に、北京、上海、深セン、温州と10省のCOVID-19確定例のデータを得て、週ごとの実効再生産数(Rt)を推定した。また、北京、上海、深セン、温州と31の省の確定例致死率(cCFR)を入手した。代表的な感染症モデルであるSusceptible-Infected-Recovered(SIR)モデルを用いて、第1波後に封じ込め策を緩めた場合の第2波への影響を予測した。

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シリーズ◎新興感染症
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