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JAMA誌から
米国のCOVID-19に関する情報アップデート
4月上旬までの情報整理

 米国初のCOVID-19患者が2020年1月20日に同定されてからたった2カ月で、米国では23万5000人を超える患者が報告された。その2カ月間は、PCR検査の適用拡大が困難であったこと、また狭い症例定義を用いていたことから、実際の患者数はそれよりかなり多いと考えられている。Yale大学医学部のSaad B. Omer氏らは、COVID-19に関する既知の情報を整理し、JAMA誌電子版に2020年4月6日に公表した。

致死率
 現時点で世界的な致死率は4.7%だが、地域によって大きく異なり、ドイツの0.7%からイタリアの10.8%まで幅広い。致死率にはいくつかの要因が影響する。たとえば、COVID-19患者の総数の正確さの影響は非常に大きい。米国では、発症者が14万904人になる時点までは、それらのうちの1.7%が死亡していた。しかし、分母の不確かさを考えると、致死率の信頼性は低い。武漢市の致死率は、2月1日には5.8%と報告されていたが、実際の発症者数をより正確に推定する新しい方法を用いて推定したところ、1.4%に低下した。今後は、例えば血清抗体検査が広く行われるようになれば、分母の推定精度は高まるだろう。

PCR検査は何を意味するか?
 SARS-CoV-2を検出する検査は複数あるが、大きく2つに分けられる。分子診断/PCRベースの検査と、血清学的検査だ。臨床現場では主にPCR検査が用いられている。しかし、COVID-19診断のための参照基準がないため、検査の感度と特異度は不明だ。加えて、標本採取方法が適切でないことが感度を低下させている可能性がある。

 胸部CT検査の結果がCOVID-19を示していたのにPCR検査は陰性だった5人の患者を対象とした研究では、5人全員が再検査で陽性となった。画像所見がCOVID-19であることを示唆するが、PCR検査が陰性になった患者については、複数の場所から気道標本を採取して再検査する必要があると考えられる。PCR検査の標本としては、鼻咽頭スワブより下気道標本(細気管支肺胞洗浄液など)の方が感度は高いと考えられている。臨床症状がある場合は、PCRが陰性でもCOVID-19を除外できない。血清学的検査の利用が広まれば、PCR偽陰性かどうかを判別できるようになるだろう。

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