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Lancet Gastroenterology & Hepatology誌から
便中のSARS-CoV-2陽性は1カ月以上続く可能性
ただし糞口感染を示唆するエビデンスはまだない

 中国中山大学のYongjian Wu氏らは、中国中山大学附属第五医院に入院してCOVID-19に対する治療を受けた患者から、連日または隔日で呼吸器検体と便検体のRT-PCR検査を行い、呼吸器検体陽性者の半数以上で便検体も陽性であり、呼吸器検体が陰性になった後も、便検体のSARS-CoV-2陽性が1カ月以上にわたって持続した患者がいたと報告した。結果は、Lancet Gastroenterology & Hepatology誌のCORRESPONDENCEに2020年3月19日に掲載された。

 2020年1月16日から3月15日まで、98人の患者が入院治療を受けた。SARS-CoV-2感染が疑われた患者は、連続して2回採取した呼吸器検体がいずれも陽性になった場合に確定例とした。検体の採取は、連続して2回、陰性結果が出るまで継続した。医療記録から患者の人口統計学的特性、基礎疾患、臨床指標、適用された治療に関する情報も収集した。

 呼吸器検体と便検体の両方が得られたのは98人中74人(76%)だった。うち33人(45%)は便検体陰性で、これらの患者の呼吸器検体は、発症時点から平均15.4日間陽性の状態を維持していた。

 便検体が陽性になった74人中41人(55%)の呼吸器検体は平均16.7日間陽性で、便検体は平均27.9日間陽性が持続しており、便検体が陽性だった期間の方が呼吸器検体よりも平均11.2日長かった。

 便検体陽性の41人のうち、患者1では、呼吸器検体が陰性になった後も33日間連続して便検体陽性だった。また、患者4では、発症から47日後まで便検体陽性が継続した。

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シリーズ◎新興感染症
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)および新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する話題を中心にお届けしています。

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