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現地報告◎韓国のCOVID-19防疫体制
接触者・帰国者の把握を徹底し36万人を検査
「早期治療・早期隔離で致死率下げた」と欧米メディア

2020/03/27
趙章恩(ソウル在住ジャーナリスト)

ちょう・ちゃんうん●ITジャーナリスト、KDDI総合研究所特別研究員、東京大学大学院学際情報学修士(社会情報学)。韓国・アジアの動向を日本と比較しながら分かりやすく報告している。「日経クロステック」「日経Robotics」「月刊ニューメディア」などに連載を持つ。

 韓国疾病管理本部中央防疫対策本部の発表によると、2020年3月26日時点で韓国内の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染確診者(韓国では感染者と言わず、感染したと確実に診断されたという意味で確診者と言う)は9241人、死亡者は131人である。この時点で隔離解除者(完治者)は4144人、PCR検査を受けた人は累積36万4942人に上っている。

 検査数を増やすため、車に乗ったまま検査を受けるドライブスルー検査のほか、公衆電話ボックスのような透明なブースに外から手を入れられる長い手袋をつけ、検査を希望する人がブースの中に入ることで、医療者と直接接触することなく検査を受けられる「ウオークスルー検査」も登場。国外からも注目された。

 韓国で、初めて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患者が出たのは1月20日。それを受け、不特定多数が集まるイベントの開催が全国的に中止され、学校の卒業式もほとんど中止、3月2日から始まる新学期も1カ月延期となった。韓国では2月16日まで、累計の感染者は30人止まりで、2月末にはそろそろ落ち着くかもしれないと期待されていた。ところが、大邱(テグ)市にある新興宗教団体「新天地イエス教会」の集会で集団感染が起こってしまった。現在報告されている感染者の約6割が、この団体の信者もしくは信者との接触による感染というほど大規模な集団感染だった。

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