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JAMA誌から
イタリアのICUネットワークの初期対応報告
ロンバルディア州のCOVID-19アウトブレイクの状況

 イタリアのロンバルディア州で2月20日に始まったCOVID-19のアウトブレイクは、急速に拡大した。イタリアMilan大学のGiacomo Grasselli氏らは、同州のCOVID-19 Lombardy ICU networkが、ICU入院患者数の増加予測に基づいて行った努力の概要をJAMA誌電子版のViewpointに2020年3月13日に報告した。

 2020年2月20日に、Codogno病院のICUに入院した30歳代の患者1人(患者1)がSARS-CoV-2陽性となった。この患者は、治療に反応しない非定型肺炎と考えられており、COVID-19リスクは想定されていなかった。陽性という結果は、ロンバルティア州の保健局と州政府に伝えられた。

 患者1の検査結果が出てから24時間以内に、同州内において陽性患者が新たに36人報告された。この人たちは、患者1やそれまでに陽性判定を受けていた患者との接触例を持っておらず、感染経路を特定できなかった。患者がさらに増える可能性が高いと考えたロンバルティア州政府と地域の保健所は、アウトブレイク対応を主導するため、2月21日に緊急対策本部を設置した。

対応事項の優先順位付け
 アウトブレイク前のロンバルディア州内のICUの収容能力はおおよそ720床だった。これは、同州内計74病院の総病床数の2.9%に相当する。通常の冬期のICUの病床稼働率は、おおよそ85%から90%だった。COVID-19 Lombardy ICU networkの使命は、アウトブレイクに対するクリティカルケア対応をコーディネートすることにある。ネットワークはまず、ICU入院患者の急激な増加に対処することと、封じ込め策の実施に力を入れることにした。

ICU入院患者の急増
 アウトブレイクが市中感染により広がったように見えることは、この地域に既に多くの感染者が存在することを示唆した。当局が封じ込め策を実施していたにもかかわらず2次感染が起きていたのであれば、既に数百から数千人規模のCOVID-19患者が発生していると考えられた。この予測に基づいて、それらのうちの5%がICUに入院すると仮定した。

 すべての重症者を単一のCOVID-19専用ICUに入院させることは不可能であるため、初期対応を担うことになった15の地域連携拠点病院に患者を収容することにした。それらは、感染症患者への対応に熟練している、またはVenous-Venous ECMO Respiratory Failure Network(RESPIRA)のメンバーである病院だった。

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