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緊急寄稿◎ロックダウン状態でロンドンの街に人影はなく…
対策遅れた英国、急ピッチで医療体制の確保へ

2020/03/25
渋谷健司(King's College London University Institute for Population Health)

 今年の英国の母の日は3月22日。イースター3週間前の日曜日と決まっているこの日は、イースターに連なる春の始まりを告げるイベントだ。例年であればプレゼントや花束を求める買物客で街はごった返す。しかし、今年は街には全く人の姿が見えない。ボリス・ジョンソン首相はこの日、「お母さんの安全のために、コロナウイルスを広げてはならない。今日は会いに行かずに家にいるように。お母さんへは電話などで連絡を」と述べ、国民に家に留まるように要請した。パブやレストランは閉店、地下鉄やバスも間引き運転、街からはトイレットペーパーがなくなった。マスクをするアジア人を揶揄していたロンドンっ子が、マスクや手袋をして神妙な顔をして地下鉄に乗っているのは異様な光景だ。そして、翌3月23日午後8時30分、ついにジョンソン首相は全国民に向かってロックダウン(都市封鎖)を宣言した。

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