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寄稿◎行政、医療機関、高齢者施設が今やるべきこと
医療体制を切り替える時期が近づいています

2020/03/19
高山 義浩(沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科)

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応する医療体制を切り替える時期が近づいています。すでに、その時期を迎えたように見える地域もあります。なお、この切り替えを判断するのは都道府県です。

 現在、確定診断した患者については、軽症であっても入院措置が取られています。これは、感染拡大を防止することが目的なので、行政からお願い(入院勧告)しているもの。ですから、医療費から食費に至るまで公費負担となってます。

 一方、新規に受診する患者数が増大すると、全ての患者が入院することは困難となります。限られた資源である病床と医療従事者は重症者の治療に充てるべきですし、市中での感染者が増えている中で一部の患者を隔離したとしても、その効果は限定的だと考えられます。

 しばしば、今後の体制の切り替えについて「どのように変わるのか?」と質問されます。その答えは、至ってシンプルです。すなわち、「いつもの医療体制に戻る」だけです。これからは、軽症者は自宅で療養いただいて、症状の重い方については入院できるようになります。いずれ症状が改善すれば、自宅にお戻りください。

 ただし、新興感染症が急速に感染拡大する場合には、いつもの医療体制で持ちこたえられるとは限りません。とりわけ新型コロナに関しては、入院治療を要する患者が多く発生することが予測され、一時的に入院できない患者が出てくることも十分に考えられます。

 ですから、いつもの医療体制に戻しつつも、増大する医療需要に持ちこたえるための仕掛けが求められます。話は簡単(実際にやるのは大変)で、要は急性期病床をこじ開けておくということ。そして、住民はなるべく感染を拡げない、特に高齢者や基礎疾患を有する方に感染させないことが重要です。

 最低限、今現在確認しておきたい事項は以下の通りです。なお、確認するのは「考え方」ではありません。行政、医療機関、高齢者施設、住民が力を合わせて、明日にも実行できる「具体的なオペレーション」を確認することです。

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