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Ann Intern Med誌から
COVID-19死亡患者の肺の針生検結果報告
びまん性の肺胞傷害で血管や間質にはウイルスは見られず

 中国華中科技大学 のHuilan Zhang氏らは、死亡したCOVID-19患者の肺に針生検を行って得た組織を対象に、病理学的な変化を調べ、抗SARS-CoV-2抗体で染色してウイルスの局在を明らかにした。結果はAnn Intern Med誌電子版に2020年3月12日に報告された。

 対象となった患者は、糖尿病と高血圧がある72歳男性で、発熱と咳を訴えて受診した。咽頭スワブは発症から6日後までSARS-CoV-2陽性だった。入院後、呼吸不全が急速に進行し、受診から1週間後には気管内挿管と機械的換気が必要になった。抗ウイルス薬を投与したが、呼吸と血行動態が不安定性な状態が持続し、診断から3週間後に患者は死亡した。

 CT検査は発症から3週間後の時点と、経胸壁生検の2週間前に実施した。CT画像は、胸膜の肥厚と縦隔リンパ節の腫大を示した。両側の肺に斑状のすりガラス様陰影が認められた。

 死後に患者の家族から、針生検による標本採取の許可を得た。生前のCT画像においてすりガラス様陰影が認められた左肺上葉前部、左肺上舌部、左肺下葉に経胸壁針生検を行って組織を得た。それらに対して、ヘマトキシリン・エオジン染色と、SARS-CoV-2免疫染色を行った。

連載の紹介

シリーズ◎新興感染症
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)および新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する話題を中心にお届けしています。

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