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Lancet誌から
死亡患者は高齢でSOFAスコアとDダイマー高値
COVID-19患者191人のデータから多変量解析で死亡の危険因子を推定

 中国北京協和医科大学のFei Zhou氏らは、生存退院か死亡かが判明しているCOVID-19患者を対象に後ろ向きコホート研究を行い、多変量解析でCOVID-19による死亡患者の危険因子を同定した。その結果、高齢、入院時のSOFAスコア高値、Dダイマー1μg/mL超の患者はリスクが高く注意深い対応が必要だと報告した。結果はLancet誌電子版に2020年3月11日に掲載された。

 COVID-19患者の疫学的特徴と臨床的特徴は既に報告されているが、死亡の危険因子と、ウイルスの排出を含む詳細な臨床経過については、十分に記述されていなかった。そこで著者らは、武漢の2病院(Jinyintan HospitalとWuhan Pulmonary Hospital)に2019年12月29日以降に入院し、2020年1月31日までに退院、または死亡した18歳以上のCOVID-19確定例の全てを対象に、死亡の危険因子を調べることにした。電子医療記録から、人口統計学的特徴、臨床データ、行われた治療の記録、検査データ(PCR検査の結果も含む)などを得て、生存者と非生存者の間で比較した。

 2つの病院に1月31日までに入院したCOVID-19患者は813人いた。そこから、1月31日時点で入院中の患者、またはPCR検査でSARS-CoV-2のRNAが確認されなかった患者など613人を除外し、さらに重要なデータが入手できなかった9人も除いて、191人を分析対象とした。年齢の中央値は56.0歳(四分位範囲46.0~67.0歳)、範囲は18~87歳で、男性が62%を占めていた。

 191人中137人(年齢の中央値は52.0歳、女性が41%)は生存退院し、54人(69.0歳、30%)は死亡した。全体では約半数の91人(48%)が併存疾患があり、最も多かったのは高血圧58人(30%)で、糖尿病36人(19%)、冠動脈疾患15人(8%)が続いた。

 入院時に見られた症状の中で最も多かったのは、発熱180人(94%;腋窩体温が37.3度以上とした)、咳151人(79%)、喀痰44人(23%)、疲労感44人(23%)などだった。検査では77人(40%)の患者にリンパ球減少症が認められた。入院時のSOFAスコアは患者全体では2.0点、非生存者では4.5点、生存者では1.0点だった。

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