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NEWS◎厚労省と日医が新型コロナを受けた診療の留意点を発出
新型コロナ感染防止のためインフル検査は回避も

 厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策推進本部は2020年3月11日、都道府県などに対して「新型コロナウイルス感染症が疑われる者の診療に関する留意点」と題する文書を発出。これを受けて日本医師会も会員に対して対応策を求める通知を発出した。

 厚労省の通知では、全ての患者の診療にサージカルマスクの着用と手指衛生の励行(標準予防策)を徹底すると同時に、COVID-19患者、あるいは疑い患者を診察する際には、(1)標準予防策に加えて飛沫予防策や接触予防策を実施する、(2)患者の鼻腔や咽頭から検体を採取する際にはサージカルマスク、目の防護具、ガウン、手袋を装着する、(3)気道吸引や下気道検体採取などエアロゾルが発生する可能性のある手技を実施する場合はN95マスク、目の防護具、ガウン、手袋を装着する、(4)これらの感染予防策をとるのが困難な場合は帰国者・接触者外来を紹介する、(5)シューズカバーをする必要はない――などが挙げられた。これらの対策を行っていた場合、診察した患者がCOVID-19患者であることが後に判明しても、濃厚接触者には該当しないとしている。

 これを受けて、日医では厚労省と相談した上、インフルエンザやRSウイルス感染症、溶連菌感染症を疑った場合などでは迅速診断を行わずに臨床診断で治療薬を処方することを検討すべきとした。記者会見で常任理事の釜萢敏氏は、「北海道で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染している患者を診察した後に、医師がSARS-CoV-2に感染していることが確認された。診察の際にインフルエンザの迅速検査を実施したことが明らかになっている。迅速検査を控えるデメリットが何もないとは言わないが、防護具が十分にない中では、このような発出は必要だと考えている」と話した。

 患者が発熱や上気道症状を呈している際も、下気道検体の採取やエアロゾルが発生する可能性がある手技を実施しない場合はサージカルマスクの着用と手指衛生の励行の徹底で良いとした。一方で、感染対策が十分に取れない場合も、帰国者・接触者外来やCOVID-19患者を診療可能な医療機関への受診を適切に推奨すること、とされた。

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