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Lancet誌から
新型コロナウイルスの垂直感染はなさそう
COVID-19肺炎を起こした妊婦9人と新生児の症例報告

 中国武漢大学中南病院のHuijun Chen氏らは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染してCOVID-19肺炎を起こした妊婦9人の症例を分析し、現時点ではこのウイルスによる母から子への垂直感染は見られなかったと報告した。結果はLancet誌電子版に2020年2月12日に掲載された。

 2020年1月20日から2020年1月31日までに、COVID-19肺炎と診断されて中南病院に入院した妊婦は9人いた。咽頭スワブ標本を用いた定量的RT-PCR検査(中国CDCが推奨しているBioGerm社製のキットを用いて実施)により、9人全員のSARS-CoV-2陽性が確認された。COVID-19肺炎の診断は、中国国家衛生健康委員会が発表した「新型コロナウイルスによる肺炎予防管理方案(第4版)」に基づいて行った。

 著者らは、COVID-19肺炎の妊婦には、一般の患者と異なる臨床所見が見られるか、早産のリスク上昇があるか、子宮内で垂直感染する可能性があるか、起こりうるとすれば胎児や新生児にどんなリスクがあるか、といった点について検討した。

 分娩時に羊水と臍帯血の標本を採取し、出産直後に新生児の咽頭スワブ標本も採取した。初回の授乳後に母乳標本も得て、検査した。これらのサンプルがそろったのは6人の妊婦で、1人はCOVID-19肺炎の診断が確定したのが帝王切開後だったため、採取できなかった。2人は夜間の帝王切開だったため、準備が整わず採取できなかった。

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