定年を間近に控え、診療所の開業を検討し始めたA医師のもとに、ある案件が持ち込まれた。高齢者住宅を運営する事業者が、施設内に併設診療所を開業してくれる医師を探しているというのだ。内装などの費用は事業者側が負担するという条件だった。

 「この年齢で大きな借金をしてリスクを負いたくない」と考えていたA医師は、初期投資を抑えられるこのプランを魅力に感じ、併設診療所を開設して高齢者住宅の入居者や地域住民向けに外来、在宅医療を実施することにした。

 ところがいざ開業してみると、訪問診療を要する入居者は少なく、地域住民の外来受診もほとんどない。結局A医師は診療所を廃止し、他の場所で新たに開業することとなった。

ベテラン開業に5つの落とし穴、「過少投資」にも注意の画像

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