「勤務先で診療・業務外のカルテ閲覧が問題になった」という経験のある医師は、24%も存在することが分かった。島根大学病院の不適切なカルテ閲覧問題を受けて、日経メディカルが実施した調査で明らかになった。中には、「女性医師の検査データを勝手に閲覧した男性医師がいた」との事例もあった。
調査は日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、今年1月に実施した。回答総数は4024人で、このうち病院勤務医の2876人を対象に集計した。
その結果、診療・業務外のカルテ閲覧を禁じる院内規定の有無については、「ある」が42.8%にとどまっており、院内のルール化が進んでいない様子がうかがえた。「ない」は27.4%で、「分からない」は29.8%だった(図1)。

図1 診療・業務外のカルテ閲覧を禁じる院内規定があるか