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シリーズ◎2020診療報酬改定
看護必要度基準「35%」への引き上げを支払い側が要求
「基準2」の除外など踏まえたシミュレーション結果を厚労省が提示

 厚生労働省中央社会保険医療協議会中医協)は2020年1月15日の総会で、入院医療について議論した。一般病棟用の重症度、医療・看護必要度(以下、看護必要度)について、判定基準や評価項目を見直したシミュレーション結果が示され、看護必要度I(従来の評価方法)の場合、該当患者割合は急性期一般入院料1で約3ポイント、同入院料4では約8ポイント低下することが明らかになった。該当患者割合の基準をさらに引き上げるよう求めた支払い側委員に対し、診療側委員が猛反発し、結論には至らなかった。

 2020年度診療報酬改定では、「医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進」が基本方針の1つに位置付けられ、急性期入院医療については看護必要度の項目や判定基準などが見直される方向で議論が進められている。2018年度改定で導入された「A項目1点以上かつB項目3点以上(認知症またはせん妄に該当)」の基準(以下、基準2)に関しては、「急性期入院医療の必要性を評価する指標として適切とは言いがたい」という指摘を踏まえ、削除が検討されている。同日の総会には、基準2の削除などを踏まえたシミュレーション結果が示された。

 厚労省によるシミュレーションの条件は図1の通り。従来の評価手法である看護必要度Iと、DPCデータを用いた評価手法である看護必要度IIに共通する対応として、(1)基準2を除外、(2)A項目の「専門的な治療・処置」から「免疫抑制剤の管理」を除外(注射剤を除く)、(3)C項目に入院実施割合が90%以上の手術(2万点以上の手術のみ)、検査を追加、(4)C項目の評価対象日数を見直し──を行った。C項目の評価対象期間については、現在の評価日数が在院日数に占める割合に約2~3割とばらつきがあったことを踏まえ、「在院日数の中央値の5割程度」に設定された。

図1 看護必要度の項目・判定基準の見直しに向けたシミュレーション条件
(1)基準2の除外、(2)A項目の「専門的な治療・処置」のうち「免疫抑制剤の管理」の除外(注射剤を除く)、(3)入院実施割合が90%以上の手術(2万点以上の手術のみ)、検査のC項目への追加、(4)C項目の評価対象日数の見直し──の条件でシミュレーションを行った。 ※クリックで拡大します。
(出典:第445回中央社会保険医療協議会総会資料)

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