医学部の入試不正事件は、これまでもしばしばマスコミにも取り上げられてきた。だが、話題になることが多い「裏口入学」とは異なり、今回は一律に女性や多浪生を対象に点数調整を行っていたことが明るみに出て、社会問題に発展することになった。 7月4日、東京地検特捜部は文部科学省科学技術・学術政策局長の佐野太氏を受託収賄の容疑で逮捕。7月24日には東京医科大学理事長の臼井正彦氏および学長の鈴木衛氏を贈賄罪で起訴した(肩書は当時)。私立大学の先進的な研究を支援する、文科省の「私立大学研究ブランディング事業」の対象校に選定されるよう佐野氏が便宜を図り、見返りとして大学側が佐野氏の子息の東京医大受験に際して不正に点数を加算して入学させた容疑だ。

 東京医大のある元幹部は、この不正な点数加算の狙いは、4000万円という事業に関する補助金ではなく、「臼井氏が、文科省の事業を手掛けているという名前が欲しかったのだろう」と推測する。私立大学の理事長にとって、国の事業を手掛けることは大きな業績となる。特に臼井氏は権力欲も強かったと言われる。

検証:東京医大の入試不正はなぜ起こったのかの画像

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