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特集◎あなたが防ぐ急性増悪《プロローグ》
ミッション:高齢患者の救急搬送を回避せよ
高齢者は入院で生命予後やQOLは低下する

 90歳女性のAさん。誤嚥性肺炎救急外来に搬送され、入院となった。しかし、入院によるリロケーション(移転)ダメージでせん妄を来し、点滴を引き抜くなど問題行動を起こし始めた。安全のために身体拘束を行った結果、ADLが低下。入院のきっかけは軽い肺炎だったが、自宅に戻れず介護施設入所となってしまった──。

 入院は、それ自体がフレイルを生むリスクだ。加齢変化にベッド上での安静や治療に伴うリスクが加われば、様々な「害」が生じる。高齢者がベッドの上で動かなければ廃用症候群が進行する(図1)。不慣れな環境はせん妄を引き起こし、フレイルや転落しやすいベッド、硬く滑りやすい床も相まって転倒や骨折が起こる。転倒を防ごうと抑制を行えば、廃用症候群が進行する悪循環に陥る。

図1 高齢者が入院によって受けるデメリット(取材を基に編集部作成)

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