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厚生労働省「医師の働き方改革に関する検討会」
医師の健康確保措置、「代償休息」は翌月末までに取得を

2月6日の検討会の様子。

 厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」が2月6日に開催され、地域医療提供体制の確保の観点から「時間外労働の年間上限960時間」を満たせないケース(地域医療確保暫定特例水準の適用施設)に対し義務付けられる「追加的健康確保措置」のあり方について、さらなる事務局案が提示された。

 事務局案では、28時間までの「連続勤務時間制限」と「勤務間インターバル」(次の勤務までに9時間のインターバルを確保、当直時は18 時間)を実行できなかった場合、(1)「代償休息」として1日の休暇(8時間分)が累積してからではなく、発生の都度、時間単位での休息をなるべく早く付与する、(2)所定労働時間中に「時間休」として付与する、もしくは「勤務間インターバル」時間を延長する、(3)取得期限は代償休息を生じさせる勤務が発生した日の属する月の翌月末までとする――などの考えを示した。

 また、「面接指導」については、(1)時間外労働が「月100時間未満」の水準を超えるよりも前に実施する、(2)地域医療確保暫定特例水準で働く医師は、月の時間外労働が100時間以上となることも少なくないため、前月に時間外労働時間が80時間超となった場合はあらかじめ面接指導のスケジュールを組んでおくことを推奨する、(3)面接指導を行う医師は講習を受けてから従事する(医療機関管理者は認められない)――とする案も示された。

 一方、地域医療確保暫定特例水準が適用されない、時間外労働が「年間960時間以内」の医師の時間外労働が月80時間超となった場合は、まず睡眠および疲労の状況(睡眠負債、うつ、ストレスの状況)を確認し、これらの指標の基準値を超える者に対して「事前面接」を必須とする案も示された。

 なお、面接指導の結果によって、当直・連続勤務の禁止や時間外労働の制限、就業日数の制限等をすべき場合、医療機関管理者は医師の健康確保のために必要な就業上の措置を最優先で講じることになる。追加的健康確保措置の実施状況は事後的に確認できるよう、医療機関管理者に記録を保存するように義務を課す。実施されない場合は、地域医療確保暫定特例水準の対象から除外する。

 1月の検討会では、地域医療提供体制の確保の観点から「時間外労働の年間上限960時間」を満たせないケースについては、追加的健康確保措置を義務化した上で、時間外労働時間の上限時間を休日労働込みで「年1900~2000時間以内」に設定する経過措置(地域医療確保暫定特例水準)を取ることが事務局案として示されていた(関連記事:医師の時間外労働の上限規制案は「1900~2000時間」)。

 同日には、罰則付き時間外労働の上限時間が適用される2024年4月までの各医療機関の取り組みイメージも示した(図1)。まず各医療機関は時間外労働の実態を的確に把握した上で、自施設に適用される上限時間がどれになるのかを検討し、時間外労働の短縮幅を見極めて、医師労働時間短縮計画を作成。PDCAサイクルによる短縮を図る。なお、医療機関の努力のみによって労働時間短縮を達成できる場合ばかりではないため、都道府県は各医療機関の役割分担を含めた医療提供体制のあり方を考え、支援する。

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