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特集◎厳格降圧時代の高血圧診療《4》
厳格降圧成功のカギ、利尿薬の使い方

「RA系抑制薬は利尿薬と併用することで、期待した降圧効果と臓器保護効果が得られる」と強調する旭労災病院の木村玄次郎氏。

 SPRINTで心不全や心血管死亡減少の原動力になったとされる利尿薬だが、我が国での高血圧患者への処方は、10%程度にとどまる。

 旭労災病院(愛知県尾張旭市)院長の木村玄次郎氏は「RA系抑制薬の臓器保護効果を報告した主要な大規模臨床試験を調べると、CADを評価したもの以外では全て、利尿薬が高率で併用されていた。つまり、CAD以外の臓器保護効果を期待するなら、RA系抑制薬は利尿薬の併用が不可欠ということ」と話す。

早期からRA系抑制薬と併用
 RA系抑制薬の単独投与では食塩感受性を高めてしまうため、減塩指導もしくは利尿薬を併用しないと、降圧作用はあまり強力ではないという。利尿薬と併用することで、臓器保護効果と十分な降圧の両方を期待できることになる。RA系抑制薬と利尿薬の併用で都合が良いのは、血清カリウムや尿酸、体液貯留傾向など代謝系への影響が相殺される方向に働くことだ。

 また、夜間降圧が消失したnon-dipperに利尿薬を投与すると、生理的な血圧変動パターンであるdipperに戻ることを木村氏らは報告した(図7)。

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