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特集◎人工知能は敵か味方か《医師のホンネ6》
AIは介護業務の軽減にも大きく貢献する
高橋泰氏(国際医療福祉大学大学院医療経営管理分野教授)に聞く

 車に乗った人が歩く人より速く移動できるように、医師がAIを使いこなせば、より精度の高い診断をできるようになることは間違いない。医学論文をはじめとする文献を高速で検索・解析し、信頼度が高いセカンド・オピニオンを提示することにより、医師の診断をサポートする存在となるはずだ。

 特に、必要な情報がほぼ出そろっており、最終的に難しい診断を下さないといけないような局面で、AIは威力を発揮するだろう。見落としがないか、他に疑うべき疾患がないかを、網羅的にチェックしてくれるからだ。その意味では、大学病院などに所属する専門医が、最先端の医療現場でコンピューターとやり取りをしながら診断を進めていくような使い方が主流になっていくのかもしれない。

 ただしAIは、最終診断を担う存在にはなり得ないだろう。AIは、自らが下した診断に責任を取ることができないからだ。AIがいくら進歩しても、最終診断には医師が責任を持つという図式は変わらないだろう。

 年代的なことを言えば、既に50歳を過ぎた医師であれば、今後もAIに触らず逃げ切ることは可能かもしれない。しかし40歳代以下なら、AIとの付き合いを避けることはできないのではないか。

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