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シリーズ◎2018診療・介護報酬同時改定
有床診の在宅復帰機能強化加算、算定は1割
算定施設を増やすため、要件緩和を求める意見も

 中央社会保険医療協議会の診療報酬調査専門組織「入院医療等の調査・評価分科会」(会長:国際医療福祉大大学院教授の武藤正樹氏)は8月4日、有床診療所入院基本料について議論した。2016年度診療報酬改定で新設された「在宅復帰機能強化加算」の届け出が少ない実態を踏まえ、要件緩和を求める意見が出たほか、短期滞在手術などを手がける特定の診療科の有床診とそれ以外の有床診で担う機能が異なることから、これらを分けて評価するよう求める声が上がった。

 有床診では現在、療養病床入院基本料を除けば看護職員の配置などに応じて6段階の入院基本料が設定されている。このうち上位ランクの入院基本料1~3は、「地域包括ケアシステムの中で複数の機能を担う有床診」であることを評価しており、在宅医療の提供や急変時の入院受け入れ、他院の一般病床からの受け入れ、看取りなどの実績要件を満たした場合に算定できる。

 厚労省の資料によると、届け出は入院基本料1が最も多く、次いで入院基本料4が多かった。稼働率も入院基本料1が67%で最も高かった。ただし、入院基本料の算定回数自体は、2013年以降減少傾向にある。

 2016年度改定では、在宅復帰率(一般病床は7割、療養病床は5割以上)や平均在院日数(一般病床は60日、療養病床は365日以下)などの要件を満たすと算定できる加算として在宅復帰機能強化加算が新設された。同加算を算定する有床診が7対1入院基本料を算定する病院から患者を受け入れた場合、7対1病院にとっての「自宅等への退院」に含められるため、患者を受け入れやすくなる。だが、同加算の算定割合は一般病床で9.6%、療養病床で11.0%にとどまった。算定する診療所の診療科としては内科、整形外科、外科が多かった。

 診療科別の入院レセプトの分析では、眼科や耳鼻咽喉科で1日当たり平均点数に占める手術料の割合が大きかった(図1)。眼科の有床診では約18%が短期滞在手術等基本料を算定しており、手術を手がける診療所が多いことが分かった。

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