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シリーズ◎2018診療・介護報酬同時改定
厚労省が介護保険法などの改正案を国会に提出
介護医療院、共生型サービスの創設や自己負担引き上げ、総報酬割が柱

 厚生労働省は2月7日、今国会に介護保険法等の改正案(地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案)を提出した。(1)要介護状態の維持・改善などの実績に応じた保険者への財政的インセンティブの付与、(2)介護医療院の創設、(3)共生型サービスの創設、(4)高所得者の自己負担割合を3割に引き上げ、(5)総報酬割の導入――の5点が柱となる。各項目の概要は以下の通り。

(1)保険者への財政的インセンティブの付与
 全市町村の保険者機能を強化するために、(A)データに基づく課題分析と対応、(B)適切な指標による実績評価、(C)インセンティブの付与――を行う。まず(A)では、市町村には介護保険事業計画に介護保険被保険者の自立支援・重度化防止などの取り組みである「自立支援等施策」と目標を新たに記載することを義務付ける。自立支援等施策の内容はリハビリ職と連携した介護予防や地域ケア会議の活用などが想定されている。

 次に(B)で、市町村は要介護状態の維持・改善の度合いや地域ケア会議の開催状況などが目標を達成しているかを調査・分析して評価し、都道府県に報告する。都道府県も同様のプロセスをたどり、実績評価の結果を厚生労働大臣に報告。最後に(C)で、国は結果を集約して公表するとともに、市町村や都道府県に交付金を交付するなど財政的インセンティブを付与する。

(2)介護医療院の創設
 今後、増加が見込まれる慢性期の医療・介護ニーズへの対応策として、現在の介護療養型医療施設(介護療養病床)が持つ「日常的な医学管理が必要な重介護者の受け入れ」「看取り・ターミナル」などの機能を受け継ぎつつ、生活施設の機能を加えた「介護医療院」を創設する(表1)。

 介護保険法の施設サービスに「介護医療院サービス」を追加し、施設介護サービス費を支給。管理者は都道府県知事の承認を受けた医師とする。また介護療養型医療施設と同様に、低所得者向けの居住費・食費の負担軽減策である「補足給付(特定入所者介護サービス費)」の対象にする。一方、介護医療院は医療法上は病院ではなく、介護老人保健施設と同様に医療提供施設として位置付ける。

 現行の介護療養病床の経過措置は6年間延長。転換前に病院・診療所を開設しており、名称中に病院等に関する文字を用いている場合、介護医療院の名称中に病院等に類する文字を引き続き使用できる。一部病床の転換だけでなく全床を介護医療院に転換しても以前の名称の継続使用は可能になる。

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