
「高齢者は数日の安静臥床で廃用症候群を発症し得る。安静は体に悪い」と語る横浜市立大の中村健氏。
「高齢者は予備能力が低く、数日安静臥床とするだけで廃用症候群を発症し得る」。横浜市立大学リハビリテーション科の中村健氏はこう強調する。廃用症候群は「生活不活病」とも呼ばれ、安静臥床が続くことで生じる様々な機能低下を指す。入院患者で発症すると治療期間の延長や退院時のADL低下につながる。
急性期はとかく原因疾患の治療に重点を置きがちだが、疾患が治癒しても廃用症候群を生じれば患者の予後は悪化する。中村氏は、「そもそも廃用症候群は予防すべきもの」とし、そのためにも早期にリハビリを開始することが重要であり、予後の改善にもつながると話す。