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特集◎年代別 医師の転職大研究【CASE2】
臨床医兼コンサルタントとして地域に貢献
神野 範子氏(メディヴァ[東京都世田谷区])

かんの のりこ氏
西南学院大学法学部を卒業後、国際基督教大学大学院を経て金沢大学医学部に学士編入。卒業後5年間、手稲渓仁会病院の家庭医療コースで研修し、2014年、メディヴァに就職。日本プライマリ・ケア連合学会家庭医療専門医。
写真撮影:秋元 忍

 週のうち2日間、医療分野の経営コンサルタントとして働き、3日間は高齢者住宅への訪問診療に赴く──。神野範子氏は、「臨床医兼コンサルタント」の肩書を持つ家庭医だ。コンサルタントとして所属するのは、医療機関のコンサルティングなどを手掛ける企業メディヴァで、関連の医療法人プラタナスで臨床医として勤務している。

 神野氏のこれまでのキャリア形成には、海外留学や国内の国際機関での勤務経験が色濃く反映されている。

 福岡県で生まれ育った神野氏が進学したのは、地元の西南学院大学法学部。卒業後は国際基督教大学の大学院で行政学などを学び、修士課程修了後に金沢大学医学部に学士編入学をした。

 西南学院大学の在学時、米国南部の大学に留学し、「住民の貧困を目の当たりにして、経済・社会的格差の問題をもっと学びたいと思った」。帰国後は大学院に通いつつ、国連世界食糧計画(WFP)の日本事務所にインターンとして勤務。これらの経験から、地域の疾病予防や健康増進などに貢献したいと思うようになった。

地域包括ケアの体制作りに関与
 地域全体の健康増進に関わるためにも、まずは一人ひとりの病気と向き合いたいと考え金沢大学医学部に編入。在学中に経験した米国家庭医療研修に刺激を受け、様々な世代を包括的に診たいと考え家庭医になることを決めた。初期研修先に選んだのは札幌市の手稲渓仁会病院だ。初期・後期研修の5年間一貫カリキュラムである「家庭医療コース」に入り、一般・救急外来、病棟、在宅医療と幅広く経験した。

 後期研修修了後に家庭医療専門医を取得。身に付けた知識や技術を臨床現場で生かしながら、地域コミュニティー全体の健康増進などに関わる仕事ができないか──。そう考えていた頃、たまたまメディヴァの求人告知を見つけた。

 早速応募したところ採用が決まり、2014年に入社。コンサルタントとして配属されたのは、自治体や企業へのコンサルティングを担う部門だった。

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