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特集◎その症状、薬が原因では?《せん妄・認知機能低下》
便秘薬で見当識障害、鎮痛薬も要注意

症例1 便秘薬による高マグネシウム血症で見当識障害を生じた一例(横江氏による)
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 65歳以上の5人に1人が罹患するといわれるほど身近な認知症。高齢者に多いからといって、認知機能低下を安易に認知症と診断していないだろうか。「薬剤性が見落とされたまま、認知症と診断されている患者がいる。一度、認知症のレッテルを貼られると、診断の見直しはなかなか行われないので問題」。こう指摘するのは、筑波大学医学医療系講師の浜野淳氏。認知症と診断する前に、薬剤性の認知機能低下やせん妄を必ず除外したい。

 老年医学会のガイドラインは、抗ヒスタミン薬やH2ブロッカー、ベンゾジアゼピン(BZ)系薬など、高齢患者の多くが服用している薬剤に認知機能低下のリスクがあると指摘する(表2)。これに加えて、日本神経学会による「認知症疾患治療ガイドライン2010コンパクト版2012」は、認知機能低下を誘発しやすい薬剤として、降圧薬や抗不整脈薬、利尿薬、ジギタリス、オピオイド、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)、ステロイド、抗菌薬、抗ウイルス薬などを挙げている。さらに、抗コリン作用を持つ薬剤を複数併用することで、認知機能への影響が相乗的に高まるとしている。

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