医療機関などでマイナンバーカードなどを用いて患者の資格情報を確認できるようにする「オンライン資格確認」。当初は2021年3月から開始予定だったが、相次ぐトラブルを受け、厚生労働省は本格稼働を10月まで延期した。だが、トラブル発覚以前から必ずしも医療機関から聞こえてくるのは導入に積極的な声ばかりではなかった。医療機関の負担が大きく、少なくとも現段階では医療機関側がそれに見あうだけのメリットを見いだせる状況にないからだ。
「当初、京大病院では導入しないと決めていた」。京都大学医学部附属病院医療情報企画部教授の黒田知宏氏は、こう振り返る。情報科学が専門の黒田氏は、マイナンバーカードの保険証利用について厚労省担当者らに質問するなどしてやり取りを重ねてきたが、2019年12月、「導入しない」と判断した。
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