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特集◎受け手を悩ます「困った紹介状」《2》実例篇1
目的、病歴、治療経過が不明→内容が希薄

 「基幹病院で紹介を受ける側の医師と紹介する側の医師では、診療環境が大きく異なる。診療情報提供書を書く医師には、紹介先の医師がどのような環境で診療をしているかを考え、配慮する姿勢が求められる」。勤医協札幌病院(札幌市白石区)内科副科長の佐藤健太氏は、診療情報提供書を書く側の心構えをこう話す。

 関東地方のある基幹病院に勤めるB医師の元に50歳の女性患者が紹介されてきた。患者が携えた紹介状を見ると、傷病名の欄には「慢性咳嗽」「不眠症」と書かれ、紹介目的は「慢性咳嗽の精査」とある(下)。だが、咳嗽の診断に関わる病歴や投薬歴はおろか、胸部X線などの検査を実施したかどうかの記載もない。鑑別を進めたとしても、どこまで診て、その後の治療は誰が責任を持って行うべきなのか。結局、B医師は改めて紹介元の医師に問い合わせの電話をかけざるを得なかった──。

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