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シリーズ◎2016診療報酬改定
次期改定の基本方針を中医協に報告
年明けの医療部会では専門医制度について議論予定

12月9日に開催された中央社会保険医療協議会

 厚生労働省社会保障審議会医療部会(会長:自治医科大学長・永井良三氏)、医療保険部会(会長:学習院大学経済学部教授・遠藤久夫氏)がまとめた2016年度診療報酬改定の基本方針を12月9日、中央社会保険医療協議会中医協)に報告した。今後はこの基本方針に基づき議論を詰める。基本方針では地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化や連携を重点課題と位置付け、急性期や回復期、慢性期などの医療機能の分化や連携を推進したり、かかりつけ医やかかりつけ薬剤師・薬局の機能を評価することなどを盛り込んでいる。

 2016年度改定の基本方針では、改定の基本的視点として(1)地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化、連携、(2)患者にとって安心・安全で納得できる効果的・効率的で質が高い医療の実現、(3)重点的な対応が求められる医療分野の充実、(4)効率化・適正化を通じて制度の持続可能性を高める――という四つの視点を挙げている。

 具体的な方向性の例として、(1)では医療機能や患者の状態に応じた評価を行い、急性期、回復期、慢性期などの医療機能の分化・強化や連携を推進すること、チーム医療の評価、勤務環境の改善、業務効率化などによる医療従事者の負担軽減、個別の疾患ごとではなく患者に応じた診療が行われるようにするためのかかりつけ医の機能の評価などを挙げた。服薬情報の一元的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導が行われるよう、かかりつけ薬剤師・薬局の機能の評価も盛り込んだ。併せて、患者が早期に住み慣れた地域で療養や生活を継続するための取り組みの推進や、効果的・効率的で質の高い在宅医療・訪問看護の提供体制の確保も挙げた。

 (2)では、情報通信技術(ICT)を活用した医療連携や、医療に関するデータの収集・利活用の推進、質の高いリハビリテーションの評価をはじめとする患者の早期の機能回復の推進などを挙げた。

 (3)では、重点的な対応が求められる医療分野として癌(緩和ケアを含む)、認知症、精神、難病、小児、周産期、救急医療などを挙げ、これらの分野について診療報酬改定で適切に評価することが重要とした。

 (4)では、後発医薬品の使用促進や価格の適正化、長期収載品の評価の仕組みの検討、残薬や重複投与、不適切な多剤投薬・長期投薬を減らすための取り組みなど医薬品の適正使用の推進などを挙げた。医薬品の適正使用については、医療部会で「多剤投薬の記述を削除すべき」との意見も出たが、最終的には盛り込まれた。

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