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シリーズ◎2016診療報酬改定
「診療報酬個々への消費税分の補填は難しい」
日医が検討会の調査結果を厚労省分科会に報告

10月15日に開かれた「医療機関等における消費税負担に関する分科会」では、「診療報酬項目個々に原価を求め、消費税相当額を『見える化』することは極めて困難」との認識が広がった

 中央社会保険医療協議会(中医協)診療報酬調査専門組織「医療機関等における消費税負担に関する分科会」(会長:慶應義塾大学名誉教授の田中滋氏)は10月15日、保険診療における消費税の取り扱いについて議論した。その中で診療側委員の今村聡氏(日本医師会副会長)が、個々の診療報酬項目に含まれる仕入れ税額相当分をどこまで「見える化」できるかに関する、日医の「医療機関等の消費税問題に関する検討会」の調査結果を報告。原価や売り上げに対する課税費用の比率が医療機関間で相当ばらついていることが分かり、「見える化」は困難と結論付けた。

 現在、保険診療は非課税のため患者から消費税を徴収できず、医薬品や医療材料などを仕入れる際に支払う消費税は医療機関の負担(控除対象外消費税、いわゆる損税)になっている。その負担分は診療報酬で補填する対応が取られてきたが、補填が不十分のため医療機関の経営を圧迫しているとの声が多い。

 こうした状況を受けて昨年12月に与党(自民党・公明党)がまとめた2015年度税制改正大綱では、医療にかかる消費税のあり方を検討事項として提示。2017年4月に消費税率10%への引き上げが予定されている中、医療機関の仕入れ税額の負担などに配慮し、抜本的な解決に向けて適切な措置を講じることが掲げられた。その前提として、個々の診療報酬項目に含まれる仕入れ税額相当分の「見える化」などにより実態を正確に把握することが盛り込まれた。日医の検討会の調査は、これを踏まえてのもの。

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