日経メディカルのロゴ画像

特集◎小外科スキルは 離島に学べ!《5》剥離皮膚の固定
剥がれた皮膚は切除しない
薄く延ばして湿潤環境を保つ

 日常生活や介護サービスを受けている間に、ちょっとしたことで皮膚が剥がれた──。島の診療では、こんな訴えもしばしばあるという。「高齢者は皮膚が弱くなっており、転倒や体位変換などの際の少しの刺激でも皮膚が剥がれたり、裂けることがある」と三浦氏は話す。

 こうした場合の処置のポイントとして、三浦氏は「剥がれた皮膚片は切除せず、できるだけ元の状態に近付けることが重要だ」と話す。具体的には、創部を生理食塩水や水道水で十分に洗浄した後、水分を拭き取ってから皮膚片を薄く延ばし、辺縁を不織布テープで固定する(図1)。剥離当日は滲出液が多いため、不織布テープで固定した上からガーゼで圧迫する。

 翌日以降、滲出液が少なくなっていたら、フィルム素材の創傷ドレッシング材で密閉する。すると、約1 週間ほどで治癒するという。「剥がれた皮膚を切除すると、面積にもよるが、上皮化まで3 週間以上掛かることもある。元々ある皮膚をできるだけ生着させることがポイントだ」と三浦氏は説明する。ドレッシング材を剥がすときは、皮膚の剥離のない側から剥がす。

この記事を読んでいる人におすすめ