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特集◎小外科スキルは 離島に学べ!《3》粉瘤の摘出
粉瘤は薬液注入後に生検パンチでくり抜く
エコーを使って腫瘤内部の血流を確認

 一般に皮膚科医や形成外科医が処置を行う皮膚の腫れや痛みも、離島の医師にとっては守備範囲となる。

 目立った色素斑のない皮膚の腫れや痛みで患者が受診した場合、皮膚腫瘍粉瘤アテローム)などが鑑別に挙がる。白石氏はこれらの疾患の鑑別に、エコーを利用している。「エコー像で皮下腫瘤が確認でき、カラードプラで腫瘤内部に血流が認められない場合は、粉瘤の可能性が高い」と白石氏は説明する。

 粉瘤は皮膚の良性腫瘍の1つで、皮内や皮下に嚢腫を生じる疾患だ。袋のような構造をした嚢腫壁の中に粥状の内容物が入っていて、感染すると炎症を生じる。「感染性粉瘤は珍しくない疾患で、隠岐島前病院でも年間10~20人は診る」と白石氏は話す。

 感染性粉瘤の治療として、一般には小切開下の摘出術が行われる。このとき、嚢腫壁まで完全に摘出できれば、再発リスクが低くなる。

 白石氏は、エコーと皮膚生検に使うパンチで処置を行っている。まず、粉瘤周囲を1%リドカインで麻酔する。さらに、エコーガイド下で粉瘤の被膜のすぐ外側にもリドカインを全周性に注入する(動画1、写真1)。「正常な皮下組織と粉瘤を剥離していくイメージ」と白石氏は言う。

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