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特集◎アレルギー診療の新常識《3》アナフィラキシー
蕁麻疹が出ないアナフィラキシーに注意

「アナフィラキシー患者では救命に加え、原因精査が必須」と語る、横浜市立みなと赤十字病院の中村陽一氏。

 「アナフィラキシーというと小児の病気と考えがちだが、実は死亡数は成人の方が多い」。横浜市立みなと赤十字病院の中村陽一氏は、成人アナフィラキシーの認知度が低いことを危惧する。

 国内では毎年60人前後のアナフィラキシーによる死亡があるが、そのほとんどは成人で生じたもの。死亡原因としては抗菌薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの医薬品とハチ刺傷が多いが、患者全体では食物アレルギーに起因するものが過半数を占める。横浜市立みなと赤十字病院における最近の成人アナフィラキシー284例では、食物アレルギーによるものが151例で53.2%だった(図3)。

蕁麻疹を生じない患者が約1割
 アナフィラキシーでは、蕁麻疹や掻痒、紅潮、口唇・舌・口蓋垂の腫脹などの皮膚・粘膜症状が多く生じる。そのため中村氏は、「食物・薬物の摂取後やハチ刺傷後、数分から数時間で、皮膚・粘膜症状に加えて呼吸器症状または血圧低下による症状、持続する消化器症状のいずれかを合併している場合は、アナフィラキシーを疑うべき」と説明する。

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