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特集◎臨床研修制度で医療は前進したか《vol.4》研修医の処遇
薄給・過重労働は改善されたのか
1年次で年収955万円の研修医も

 研修医が臨床研修に専念できるよう、臨床研修制度ではアルバイトを禁止し、労働基準法などの労働関係法令に規定される労働条件に相当する処遇を確保することが定められた。

 その結果、研修時間は1週40時間、1日8時間を超えないようになった。また、研修医が当直を行う際は指導医上級医とともに2人以上で行うこととも定められた。過重労働の問題は解消されたようだ。

 厚労省による研修医の推計年収は、2011年度の1年次が435万2610円、2年次は481万2899円となり、これを見る限りでは研修医の生活は確実に保障されているといえそうだ。

 一方で、処遇改善が権利ばかり主張する研修医を生んだという意見も多い。「市中病院の中には研修医を獲得するために給与額を過剰に上げている研修病院もある。これが研修医を必要以上に甘やかすことにつながっている」と山形大病院の嘉山孝正氏は指摘する。

過剰な処遇を提示する病院も

 研修病院によって給与の差が生じていることも明らかになっている(図6)。高額な給与を提示している研修病院のほとんどは民間の医療法人や僻地の医療機関だ。都市部と僻地で同じレベルの研修を受けられるのであれば、あえて僻地を選ぶ研修医は少ない。処遇改善が僻地における研修医獲得の手段の1つとなっていることを示しているようだ。

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