高頻度に認められ、しばしば大事に至る徘徊。阪大精神医学分野講師の数井裕光氏は「『目的の分からない外出行動』という点では同じように見えても、疾患によって原因や対応法が異なる」と話す(表A)。アルツハイマー型認知症の徘徊は中期から後期にかけて認められる。多くの場合、今いる場所に対する不安感や疎外感を感じていることが誘因となり、徘徊につながる。認知機能や視空間認知能が低下しているため、徘徊すると道に迷う可能性が高い。介護者は外出を止めるのではなく、一緒に散歩するなどした上で、本人が落ち着いてから戻るとよい。「上着を探してから行きましょう」「今日は会社は休みです」などと伝えて、外出から関心をそらすのも手だ。
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