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特集◎開業で医療を変える Vol.3
診断・治療から再発予防までカバー
みなみ野ハートクリニック(東京都八王子市)院長 幡 芳樹氏

はた よしき氏
1993年岡山大卒、同大病院循環器内科入局。呉共済病院、小倉記念病院などを経て、2004年東海大八王子病院循環器内科講師。11年4月に開業。
写真:秋元 忍

 救急告示の指定を受け、2011年4月に開業したみなみ野ハートクリニックは、心血管系疾患の診療を専門とする18床の有床診療所だ。冠動脈CT検査や経皮的冠動脈インターベンション(PCI)だけでなく、心臓リハビリテーションも手掛け、虚血性心疾患などの早期発見から治療、再発予防までトータルに医療を提供することをコンセプトとする。PCIで有名な小倉記念病院などで腕を磨いてきた幡の結晶ともいえる。

あえて重装備の診療所に
 幡が開業を考え始めたのは、東海大八王子病院の循環器内科に勤めていた2000年代半ばのことだった。

 以前勤めていた出身大学のある岡山市には心臓病を扱う大病院が7施設ほどあり、患者の確保競争が年々激化していた。一方、八王子市(約60万人)は岡山市(約70万人)と似通った人口規模でありながら、東海大八王子病院と東京医大八王子医療センターの2施設があるのみ。「心臓病の急患の受け入れを断らなければならない例も目立った」と幡は振り返る。

 そんな中、ショッキングな出来事が起こる。自身のかかりつけだった患者が急変して救急車で運ばれたが、東海大八王子病院は満床で受け入れられなかった。大病院では、かかりつけだからといって優先して受け入れられるわけではないのだ。幡は後日、この事態を聞いて衝撃を受けた。

 ならば、自身でベッドコントロールでき、患者を丸ごと診るクリニックを八王子市内に開業すればよいのではないか─。腹は決まった。

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