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日経メディカル2013年3月号「特集 合剤を使いこなす」転載 Vol.4
糖尿病:DPP4阻害薬の合剤が主流に
メトホルミン+DPP4阻害薬の開発も進む

 糖尿病治療薬の合剤は、現在4剤が発売されている(表3)。中でも注目されるのは、DPP4阻害薬の合剤、アログリプチンとピオグリタゾンを配合したリオベルだ。1剤でインスリン分泌不全とインスリン抵抗性の双方の改善効果を発揮する。

 「両薬剤とも、単剤では低血糖を起こしにくく、使いやすい組み合わせといえる」と勝谷医院の勝谷友宏氏は評価する。マウスにおいては両剤の併用により、それぞれを単独で用いた場合に比べ膵β細胞機能が有意に改善することが報告されており、「併用による膵β細胞機能の保護効果が期待される」と製造販売元の武田薬品工業医薬営業本部糖尿病グループマネジャーの牧野清氏は説明する。

 リオベルの添付文書上の適応は、既にアログリプチンとピオグリタゾンを併用し状態が安定している場合か、ピオグリタゾン単剤で効果不十分な場合だ。だが、DPP4阻害薬が糖尿病治療の第一選択薬となりつつある中、実際にはアログリプチンからリオベルに切り替える医師が多いようだ。これについては、「現在有効性を検証している」(牧野氏)。

 もっとも、ピオグリタゾンについては、2011年にフランスの疫学研究で膀胱癌の発生リスク増加が報告された。糖尿病薬合剤は4剤中3剤がピオグリタゾンの合剤であり、現時点では副作用の観点から合剤の積極処方を控える医師も少なくない。

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