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日経メディカル2012年11月号「特集 外来で治す創傷・熱傷」転載 Vol.5
浅い創はテーピングで固定、創部を圧迫して血腫を予防
裂創

 湿潤療法を行えば、熱傷だけでなく、切創裂創なども外来で治せる。特に幼児など、処置時に安静を強いるのが難しい場合には、縫合するよりもテーピングで固定し、湿潤療法を用いる方がきれいに治るという。

 柿田医院の柿田氏は「関節や目の周囲など、可動部分の創は処置に慣れた専門医が縫合した方がよいだろう。それ以外なら、浅い創はもちろん、皮下組織が見えない幅が2~3cm程度の創であれば、テープ固定で痛みなくきれいに治る」と言う。佐久間内科小児科医院の佐久間氏も「これまで治療に難渋していた、自転車に足が巻き込まれて起こるスポーク外傷もきれいに治った。入浴時などに被覆材を交換するだけで、普段とあまり変わらない生活を送れると患者からの評判も良い」と話す。

 処置の際の注意点として、「創部をしっかりと観察し、縫合をするか湿潤療法で対応するのかを的確に判断すべき」と柿田氏。血管が損傷して止血できない場合や皮下組織が見えるほど深い創では、縫合処置を行った方が治癒は速いからだ。

異物を確実に取り除く
 湿潤療法で対応できる創と判断したら、創部や周囲の皮膚を水道水で洗い、血液や泥を完全に取り除く(図3)。創部に異物が混入している場合には、リドカインゼリー(商品名キシロカインゼリー)を塗って表面麻酔をかけた上で、スポンジや歯ブラシなどで創部の異物を取り除く。

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