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日経メディカル特別編集版連動●アレルギー病態解明に迫る最新手法 Vol.2
アレルギー関連遺伝子から発症機序の解明へ

 遺伝子の発現量の違いから疾患関連遺伝子を探索する研究でも成果が出ている。福井大学耳鼻咽喉科頭頸部外科学の意元義政氏は、網羅的遺伝子発現解析を行い、スギ花粉症に関連する遺伝子の同定に成功した。

スギ花粉症の関連遺伝子を同定
 対象は、福井県で行われたスギ花粉症の疫学調査に協力した約1700人の一般集団から、(1)スギ花粉症患者(32人)、(2)スギ特異的IgE陽性だが未発症者(25人)、(3)コントロール:吸入抗原7種類(ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ、スギ、カモガヤ、ブタクサ、カンジダ、アスペルギルス)に対する特異的IgEが陰性の非アレルギー者(25人)の3群を抽出した。

 2009年度のスギ花粉飛散時に、末梢血CD4陽性T細胞、CD14陽性単核球細胞および鼻上皮細胞から、それぞれRNAを抽出し、マイクロアレイを用いて網羅的遺伝子発現解析を行った。そして発現量に差のある候補遺伝子について、定量リアルタイムPCR法で発現量を定量化した。

 CD4陽性T細胞について、花粉症群とコントロール群で発現差が1.5倍以上かつP<0.05である遺伝子を同定し、その発現量を定量した。その結果、インターロイキン17受容体B(IL-17RB)のみに有意な発現変化が認められたという。CD14陽性単核球細胞では、3群間で有意な差のある遺伝子は確認されなかった。

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