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特集●大きく変わる! 心房細動患者の抗凝固療法 Vol.2
抗トロンビン薬に続き抗Xa薬も続々と
抗Xa薬 vs. ワルファリン、初の比較結果が11月に発表

図1 血液凝固カスケードにおける経口抗凝固薬の作用点【画像クリックで拡大】

 開発中の経口抗凝固薬には、Vol.1で紹介した抗トロンビン薬のdabigatranのほかに、抗Xa薬もある。現在、心房細動AF)患者の脳卒中発症抑制の適応で複数の抗Xa薬が臨床試験を行っており、その中で第3相の段階にあるのはapixabanrivaroxabanedoxabanの3つだ。

 抗トロンビン薬は、生成されたトロンビン(IIa因子)の活性を阻害することで、フィブリンの生成をブロックする。これに対して抗Xa薬は、抗トロンビン薬とは作用点が異なり、血液凝固カスケードのより上流にあるXa因子を阻害し、トロンビンが生成されるのをブロックする(図1)。

初の抗Xa薬 vs. ワルファリン、rivaroxabanの第3相結果が近く発表
 rivaroxabanについては現在、主な5つの適応症についてグローバルな臨床試験が進行中だ。その中で、「AF患者の脳卒中予防」についての第3相臨床試験は「ROCKET AF」(対象患者1万4269人、平均年齢73.1歳)と、日本人を対象とした「J-ROCKET AF」(対象患者1280人)の2つだ。いずれもrivaroxaban投与群とワルファリン投与群とを比較する無作為二重盲検試験で、主要評価項目は脳卒中および全身性塞栓症。

 rivaroxabanの投与量は、ROCKET AFでは20mg1日1回(クレアチニンクリアランス 30~49mL/分では15mg1日1回)。日本人対象のJ-ROCKET AFでは、15mg1日1回(クレアチニン・クリアランス 30~49mL/分では10mg1日1回)となっている。ワルファリン群の目標INRは2.0~3.0だが、J-ROCKET AFでは日本のガイドラインを考慮して、70歳以上では1.6~2.6としている。

 独バイエル・ヘルスケア社によると、これらの試験の結果は今年11月の米国心臓協会(AHA)学術集会で発表される予定という。抗Xa薬とワルファリンを比較した大規模試験の結果は初となり、大きな関心を集めることになりそうだ。

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