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本誌連動◇変わる日本のワクチン Vol.5
成人にもメリットある13価肺炎球菌結合型ワクチン
高率な予防効果に期待

 2010年2月、欧米より約10年遅れて発売された小児用7価肺炎球菌結合型ワクチンPCV7、商品名プレベナー)に続き、2種類の多価肺炎球菌ワクチンの開発が進んでいる。

 PCV7は、現在判明している90種類以上の肺炎球菌の血清型のうち、4、6B、9V、14、18C、19F、23Fという7つの莢膜多糖体と無毒化したジフテリア毒素蛋白を結合させたワクチンだ。インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチンとともに、細菌性髄膜炎などの重大な侵襲性感染症を予防するワクチンとして大きな役割を果たす。米国では2000年にPCV7が導入されて以降、重症感染症で入院した患者からPCV7がカバーする血清型の肺炎球菌が分離されるケースは大きく減った。

 一方、重症感染症の患者からワクチンでカバーされていない血清型の肺炎球菌が分離されたとの報告が増えている。その対策となりそうなのが、開発中の、10価や13価といった、よりカバー範囲の広いワクチンだ。10価肺炎球菌結合型ワクチンPCV10)には無莢膜型インフルエンザ菌ワクチンの蛋白も含まれており、海外では侵襲性感染症と急性中耳炎の予防が適応となっている。

小児だけでなく成人にも効果
 川崎医大小児科学教室教授の中野貴司氏は、「PCV7に入っていない血清型で、最近米国で増加しているものとして、19Aが問題となっている」と話す(図3)。この19Aをカバーしているのが、昨年12月に承認申請された、13価肺炎球菌結合型ワクチンPCV13)だ。

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