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本誌連動◇変わる日本のワクチン Vol.4
第3相試験が進行中の不活化ポリオワクチン
麻痺のリスク解消に期待

 ポリオ(急性灰白髄炎)の不活化ワクチンがようやく臨床試験の第3相に差し掛かった。先進国では最後ともいわれたワクチン関連麻痺対策に、ついにメドが立ちそうだ。

 ポリオを引き起こすポリオウイルスは、3種類の血清型を有するRNAウイルスだ。感染後、腸管や咽頭で増殖し、糞口または飛沫感染する。9割は不顕性で、有症状でも発熱などの軽い感冒症状で済むことが多い。しかし、ウイルスが血中から脊髄などに侵入し、中枢神経を傷害すると、不可逆的な弛緩性麻痺を来す。

 そのため、ワクチンによる感染予防は必須だ。現在用いられているのは、弱毒化ウイルス株を含む経口生ポリオワクチン(oral poliovirus vaccine:OPV)と、強毒の野生株の抗原を用いた不活化ポリオワクチン(inactivated poliovirus vaccine:IPV)の2種類(表5)。ただし、IPVは国内では未承認だ。川崎医大小児科学教室教授の中野貴司氏は、「先進国でOPVしか使えないのは日本だけ」と嘆息する。

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