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本誌連動◇癌患者 引き受けます! Vol.7
かかりつけ医こそ適任、患者の痛みや不安への対処

再発の痛みを見分けるコツ
 「経過観察中の患者が痛みを訴えた場合、最初の処置としては、通常の痛み治療と同じで問題ない」と話すのは国立がんセンター中央病院緩和医療科医長の的場元弘氏。

 検査で異常がないにもかかわらず、痛みがある場合、その痛みが再発によるものなのか、ほかの疾患によるものかを区別することは、特に、痛みが出始めた時点では難しいという。そのため、まずは、痛みの経過を注意深く観察し、随伴症状がないかなどにも注意する必要がある。

 その際、鑑別の参考になるのが、「不安感から痛みが生じている患者では、痛む部位は体のあちこちに移動する」という特徴。また、「温シップで痛みが増悪するのは、癌が神経を侵して知覚過敏が生じている可能性を示唆する」という。

 加えて、「癌には関連痛という、痛みの部位と病変部位が一致しない痛みがあることも知っておいてほしい」と的場氏(参考図書、写真A)。関連痛とは、胆嚢炎や肝炎患者が右肩を痛がるのと同じで、病変部位とは異なる部位に痛みが生じることをいう。内臓に転移が生じたときに表れやすい。

メンタルケアの進め方
 患者にとって、癌の診断後1年間は再発の不安がとても大きいものだ。2年、3年と経過する中で精神的にも安定していくが、完全に不安がなくなるわけではない(図A)。癌患者一般のうつ病適応障害の有病率は、一般集団の約2 倍となっているため、経過観察中も患者の精神面への注意は不可欠だ。

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