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どうなる?2010診療報酬改定

シリーズ●どうなる?2010診療報酬改定 Vol.11
中医協、改定への具体的議論がようやくスタート
まずは小児医療、勤務医対策から

この日の中医協には、新任の委員が初めて出席した。左から、茨城県医師会理事の鈴木邦彦氏、山形大学医学部長の嘉山孝正氏、京都府医師会副会長の安達秀樹氏。

 10月30日、中央社会保険医療協議会(中医協)診療報酬基本問題小委員会が開催され、2010年度改定に向けた議論が本格的にスタートした。

 会議の冒頭、厚生労働大臣政務官である足立信也氏が挨拶。今回新たに任命された中医協委員の選任について、「現場主義の考えから、都市と地方、病院と勤務医など全体のバランスを考えた。また、チーム医療の視点からこれまで選ばれてこなかった職種の委員も加える方向で、私が原案を作成し、厚労省で決定した」と述べた。

 この日は、小児医療病院勤務医の負担軽減について話し合われた。従来は、次期改定での新設点数や既存報酬の増減、算定要件の見直しなどに関する考え方を厚労省が提示した上で、それをたたき台に議論を進めていたが、今回はそうした素案は示されなかった。まずは、委員に自由に意見を出してもらい、それをベースに厚労省がたたき台を作成して具体的な議論に入るという手順になるようで、政権交代による変化の一つといえそうだ。

 小児医療に関しては、08年度の改定で地域の中核的役割を担う医療機関向けの小児入院管理料が新設されたほか、従来より初再診料などに乳幼児加算が設けられている。今回は、こうした現行の診療報酬の解説に加えて、保険局医療課からは、小児科を標榜する病院数の減少や医師数の推移、国立成育医療センターの救急患者の院内トリアージの取り組みなどについて、具体的なデータが報告された。

 新任委員である京都府医師会副会長の安達秀樹氏は、「現行の制度では2次小児救急の中核である地域小児医療センターが算定できる点数設定がない。日本小児科学会と小児科医会が要望している、小児入院管理料の1(4500点)と2(3600点)の間を埋める点数を設定してほしい」と主張。全国公私病院連盟副会長の邉見公雄氏は「小児の手術は高い技術が求められる。成人も含めて手術料自体を上げるよう検討してほしい」と述べた。

 また、日本看護協会副会長の坂本すが氏は院内トリアージについて、「国立成育医療センターで成果を上げていると聞いている。保護者の不安を取り除くことに加えて、看護師への教育、病院のガイドラインの策定などのシステムを報酬上で評価し、チーム医療に誘導していくことが重要」とした。


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