2005年に承認され、2006年1月から保険適用にもなった、クォンティフェロンTB-2G(QuantiFERON TB-2G、以下QFT)。結核発生時の接触者検診など、潜在性結核感染のスクリーニングにおいて、もはや必要不可欠な検査になっているが、最近は活動性結核の診断にも活躍の場を広げている。
QFT陽性なら菌が出なくても治療開始
QFTは、ヘパリン採血した全血を結核菌に特異的な2種類の抗原(ESAT-6、CFP-10)で刺激し、産生されたインターフェロン(IFN)-γの量に基づいて結核感染を診断する検査法だ。従来のツベルクリン反応とは違い、過去のBCG接種の影響を受けないことが大きな特徴で、感度80~90%、特異度97~99%と、ツ反よりもはるかに高い精度を誇る。
QFTはあくまでも結核感染の有無を示す検査であり、陽性であっても、それだけでは患者が活動性結核であるという診断根拠にはならない。しかし、従来の胸部X線検査、喀痰抗酸菌検査などに加えてQFTを補助的に活用することで、活動性結核の診断精度を上げることができる。
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