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リポート◎2~5%で出現する薬疹をどうする?
ピロリ除菌中の薬疹、早期対応で重症化を防げ
除菌終盤発症例に重症化傾向の報告も

 ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)の除菌療法では、下痢軟便といった消化器症状のほか、アナフィラキシー薬疹などのアレルギー症状が出現することがある。特に除菌期間中の終盤に発症した薬疹は重症化しやすいことも分かってきた。


 「まさかピロリ菌の除菌のために飲んでいた薬が原因で、薬疹が出るとは思っていなかった。残りの日数分を飲み続けたら皮膚の症状が悪化するのではないかと心配で、薬を飲むのをやめてしまった」。関東地方に住む38歳の女性はこの春、全身に発疹が現れたため、自己判断でピロリ菌の除菌治療を4日目に中断した。その後、症状の悪化を心配して近くの皮膚科を受診すると、「除菌中に服用していた薬剤による皮疹の疑い」と診断された。

 ピロリ菌の除菌療法では、アモキシシリンにクラリスロマイシンもしくはメトロニダゾールのどちらかを加えた2種類の抗菌薬とプロトンポンプ阻害薬(PPI)もしくはカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)を7日間併用する。日本ヘリコバクター学会『H.pylori感染の診断と治療のガイドライン』によると、除菌療法による副作用のうち、最も頻度が高いのは下痢や軟便といった消化器症状だが、2~5%の患者に皮疹が現れることが記載されている。冒頭の女性以外にも「除菌治療で薬疹が現れた」とブログやSNSに投稿されているケースが散見される。

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