多剤耐性菌の増加を背景に、薬剤耐性(AMR)対策は喫緊の課題とされている。厚生労働省は今年6月に「抗微生物薬適正使用の手引き」を公開し、いわゆる「かぜ」の患者に対して抗菌薬を処方しないよう医療従事者に求めている(関連記事)。
抗菌薬の適正使用が実臨床でどの程度実践されているか明らかにするため、日経メディカル Onlineの医師会員を対象に、急性咽頭炎への抗菌薬処方の実態について調査した(有効回答医師3628人、調査期間3月22日~4月3日)。
「急性咽頭炎と診断」した場合に抗菌薬を処方しているかどうか尋ねたところ「抗菌薬は(ほとんど)処方しない」もしくは「基本的には処方しないが、患者の状況により処方することがある」と71.7%の医師が回答した。一方、「(ほぼ)全員に抗菌薬を処方している」もしくは「基本的に処方するが、患者の状況により処方しないことがある」と回答した医師は28.3%で、抗菌薬を積極的に処方している医師はおよそ3割弱にとどまることが分かった(図1)。
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